
まえがき
かつて話題になった「チャーハンを作る」と宣言してから延々と準備だけが続く、あの有名なコピペ。
結論から言うと――その後もチャーハンは完成していません。
むしろ状況はほとんど変わらず、現在も「いつでも作れる状態」にあるとされながら、実際の調理には至っていない、という状態が続いています。
なお、このネタの元になった構造は、「やると宣言→準備→最終段階→しかし実行しない」というループにあります。
つまり、完成しないこと自体が“完成形”とも言えるわけです。
今回は、一見すると無関係な「炒飯の美学」を入り口に、今まさに激変しつつある北朝鮮の国際的評価と、その危うい立ち位置について掘り下げてみたいと思います。
黒電話の無慈悲なチャーハン、2013年4月~(出典:2ch)
なぜこのネタは面白いのか
このコピペの本質は、「今にも始まりそうで、永遠に始まらない」構造にあります。
本来、料理は [材料を用意 → 火をつける → 調理 → 完成] というシンプルな流れで進みます。
しかしこのチャーハンは、
- 準備は完璧
- いつでも作れる
- 最終段階に入っている
と繰り返しながら、最も重要な“火をつける”工程だけが実行されないのです。
この不自然な引き延ばしが、現実のどこかで見たことのある「決断の先送り」と重なり、強い風刺として機能しています。
無慈悲なチャーハン
- 緊急献立会議した
- チャーハンを作るよう指示した。
- 食材を仕入れるよう指示した。
- 食材を仕入れる準備に入った。
- 食材の仕入れが完了し調理待機状態に突入した。
- 食材の下拵えを指示した。
- 鋼鉄の包丁がかつてない程の切れ味で食材を切り裂くだろうと発表した。
- 鋼鉄の包丁が待機状態に入ったと発表した。
- 食材の下拵えが終了したと発表した。
- 下拵えを終えた食材が待機状態に入った。
- 鋼鉄のフライパンを準備するよう指示した。
- 鋼鉄のフライパンのが待機状態に入った。
- チャーハンの調理を指示した。
- チャーハンの調理が可能な待機状態に突入した。
- 強力な火力で炒めるだろうと発表した。
- ガスコンロが待機状態に入った。
- お昼までに重大な決断をすると発表した。
- お昼のメニューがチャーハンに決定したと発表した。
- チャーハンを作ることが承認された。
- この世の誰も体験したことのない革命的食感のチャーハンになるだろう。
- 本物のチャーハンを味わうこととなるだろう
- カレーライスの予定を白紙に戻す決定が下った。
- ガスコンロの元栓が総解放され、残されたのはチャーハンの調理だけだ。
- チャーハンの調理開始まで1分1秒の状態だ。
- すでに客には通告している。
- 客はチャーハンが作れるのかと威嚇しており、厨房は非常に緊迫している。
- チャーハンができるかではなく、いつ作るかという状況だ。
- チャーハンの写真を載せたメニューを各テーブルに配置した
- お客がチャーハンを作れと騒いでいる。うちは作りたくないが、準備はできている。チャーハンは調理開始待機状態にあり、火加減を調整した。
- ボタンを押せばガスコンロの火がつくことになっており、点火されればフライパンが火で温まるだろう。
- 1番テーブルの客こそが、我々が最初にチャーハンを提供する客だ。
- 続く...
*このネタは北朝鮮の「やるやる詐欺的な発表」を風刺したコピペで、「準備→待機→決断→もうすぐ→あと一歩…」と延々引き延ばす構造になっています。
一方、妹は...
コンロの前には立っているものの、点火ボタンにはまだ触れていません。準備は万全とされながら、調理開始の決断だけが先送りされ続けています。
一方、実妹キム・ヨジョン(金与正)は3日で無慈悲なチャーハンを完成した。
子分相手なので強気です。
| 日付 | 内容 |
| 2020/06/13 | 北朝鮮キム・ジョンウン(金正恩)委員長の実妹キム・ヨジョン(金与正)朝鮮労働党第1副部長の談話:韓国の脱北者団体から北朝鮮へのビラ散布について、「確かに南朝鮮の奴らと決別する時が来た」としながら、南北共同連絡事務所の撤去と武力挑発の可能性を言及した。(wowKora) |
| 2020/06/16 | 韓国統一省によると、北朝鮮は16日午後2時50分ごろ、北朝鮮の開城に設けられた南北共同連絡事務所を爆破した。(朝日新聞デジタル) |
北朝鮮の現在の国際的な評価
現在の北朝鮮に対する国際社会の評価は、一言で言えば「予測不能なリスクの常態化」と「陣営論理への回帰」に集約されます。
- 核保有国としての既成事実化
北朝鮮は公式には核保有国として認められていませんが、実態としては「事実上の核保有国」と見なされる傾向が強まっています。
米情報機関も、北朝鮮が核保有国としての地位確立を目指し、その実現に近づいていると評価しています。さらに近年では、北朝鮮自身も核保有の不可逆性を主張し、非核化交渉の前提そのものを崩す姿勢を示しています。
このため、従来の「非核化交渉」という枠組みは機能不全に陥りつつあり、実質的には「核を前提とした抑止と管理」のフェーズに移行しています。
- 制裁下でも維持される国家運営
国際制裁により経済は長年停滞していると見られてきましたが、近年はやや異なる評価も出ています。
韓国の研究機関による分析では、北朝鮮経済は直近5年間で累計約10%の成長を達成した可能性が指摘されています。
もちろんこれは先進国と比較できる水準ではありませんが、「完全に崩壊している国家」という認識は現実と乖離しつつあります。
- 「瀬戸際外交」から「実利的な軍事協力」へ
かつてはミサイル発射や核実験を交渉のカードにする「瀬戸際外交」が主軸でしたが、近年はロシアのウクライナ侵攻を背景に、ロシアへの軍事支援を通じて実利を得る動きが顕著です。
これにより、単なる「孤立国家」ではなく、特定の陣営における「不可欠な供給源」としての側面を強めています。
- 中国・ロシアとの蜜月と、日米韓の結束
国際社会が分断される中で、北朝鮮は中露との連携を深め、国連安保理の機能不全を巧みに突いています。
一方で、これに対抗する日米韓の安全保障協力もかつてないほど強固になっており、東アジアの緊張感は「パラパラ」というよりは、一触即発の「火花」が散る状態に近いといえるでしょう。
- 人道問題とサイバー空間での評価
核・ミサイル問題の影に隠れがちですが、依然として深刻な人権状況や、国家ぐるみのサイバー攻撃(仮想通貨の奪取など)に対する国際的な非難は根強く、経済的な信頼度は依然として「最下位レベル」に留まっています。
あとがき


かつては「奇妙な国家」「ネタ国家」として語られることも多かった北朝鮮ですが、現在はそのような単純な見方では捉えきれません。
- ・核保有を既成事実化し
- ・軍事的影響力を拡大し
- ・制裁下でも体制を維持する
この3点が揃ったことで、北朝鮮は「無視できない現実的プレイヤー」へと変化しました。
一方で、人権問題や国際秩序への挑戦といった側面は依然として強く、評価は一貫して厳しいままです。
結果として現在の北朝鮮は、「弱いが危険」「小さいが無視できない」という、極めて扱いにくい国家として国際社会に認識されています。
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