【Thunderbird】ESR → Release へ移行する方法と注意点

このサイトを検索 | Search this site
Thunderbird
【Thunderbird】ESR → Release へ移行する方法と注意点
MUA
Mail User Agent、電子メールクライアント、メーラー、メールソフト
Mozilla Thunderbird
モジラが開発するMUA
Mozilla Foundation
Firefox、Thunderbirdの開発元、財団

Mozilla Thunderbird(モジラ・サンダーバード)

Thunderbirdは、Mozilla Foundationが開発している無料の電子メールソフトウェアです。

Webメールやスマートフォンの普及により、PCにインストールするタイプのメールクライアント(メールソフト、MUAとも呼ばれます)の需要は減少傾向にあります。

無料で利用できるMUAは選択肢が少なく、WindowsにバンドルされたOutlook以外では、Thunderbirdが事実上唯一の選択肢となっています。

ESRからreleaseへの移行

Thunderbirdには「ESR(Extended Support Release)」と「Release(通常版)」という2つのバージョンが存在し、それぞれ異なる特性を持っています。どちらを選ぶべきかは、利用目的や求めるものによって変わります。

筆者はESR版を使用しており、特に不満は感じていません。しかし、Release版へ移行するにあたり注意点を備忘録としてまとめたので紹介します。



ESR vs Release

Thunderbird
新しもの好きは「Release」

ESRとReleaseの違いは以下の通り。

ESR vs Release
ESRRelease
特徴
  • 長期サポート
    約1年にわたってセキュリティアップデートや重要なバグ修正が提供されます。機能の大きな変更は基本的にありません。
  • 安定性重視
    新機能の追加が少ないため、既存の機能が安定して動作することを重視します。
  • 企業・組織向け
    安定した環境を求める企業や組織で多く利用されます。多数のユーザーに導入する場合など、頻繁な機能変更による影響を避けたい場合に適しています。
  • 月次アップデート
    新しいバージョンが毎月リリースされます。
  • 最新機能・改善
    新しい機能やインターフェースの改善、パフォーマンスの向上などが頻繁に取り入れられます。
  • 迅速なバグ修正
    発見されたバグも迅速に修正されます。
メリット
  • 安定した環境で利用できる。
  • 頻繁なアップデートによる機能変更やインターフェースの変更に悩まされない。
  • 長期的なサポートが受けられるため、システム管理者にとっては管理が容易。
  • 常に最新の機能や改善を利用できる。
  • 新しい技術や動向にいち早く対応できる。
  • パフォーマンスや使い勝手の改善をいち早く享受できる。
デメリット
  • 最新の機能や改善がすぐに利用できない。
  • 新機能やデザインの変更に興味がある場合は物足りない。
  • 頻繁なアップデートにより、予期せぬ不具合が発生する可能性がESRより高い。
  • 機能やインターフェースが頻繁に変更されるため、慣れるまでに時間がかかる場合がある。

どちらを選ぶべきか?

Thunderbird
悩んだ時は「ESR」

2025年3月以降、Thunderbirdは月次アップデート体制に移行しており、この新方針はESRチャネルにも適用されます。

更新頻度には差がありますが、ESRでも新機能がより早く提供される可能性が出てきました。ただし、基本的な違いとして、「安定性重視のESR」と「最新機能重視のRelease」という位置づけは変わりません。

なお、Mozillaは基本的にRelease版を推奨しています。

迷った場合は、まずESR版で安定性を確認し、必要に応じてRelease版に移行する方法も検討できます。

メールソフトはメールを確認できれば十分であるため、筆者としてはどちらのバージョンでも大きな差はないと考えています。

ESR → Release

Thunderbird
プロファイルをバックアップして上書きインストール

ESRからReleaseに移行するには、上書きインストールします。不測の事態に備えて、プロファイルをバックアップしておくことが望ましい。

[手順]

  1. ESRバージョンのThunderbirdを完全に終了させる
  2. 万が一のために、現在のThunderbirdのプロファイルフォルダをバックアップしておく

    %APPDATA%\Thunderbird\Profiles\

  3. Thunderbirdの公式サイト (thunderbird.net) から、最新のRelease版インストーラーをダウンロードする
  4. ダウンロードしたインストーラーを実行し、既存のESR版Thunderbirdがインストールされているのと同じフォルダに上書きインストールする
  5. 以上

注意事項

  1. Thunderbirdは、プログラム本体とユーザーデータ(プロファイル)が分離されているため、上書きインストールしても、通常は既存のメールデータや設定が失われることはありません。上書きインストールしたRelease版が既存のプロファイルを認識して、そのまま利用できます。
  2. 念のため「Profiles」のバックアップは必ず行うこと。
  3. ダウングレードは推奨されない

    一度Release版にアップグレードした後で、ESR版に戻すことは基本的に推奨されません。新しいバージョンで追加された機能やデータ形式が古いバージョンと互換性がない場合があり、データが破損する可能性があります。

ソフトウェア情報

※記事より新しいバージョンが表示される場合があります。
2025-06-03
名称Thunderbird
https://www.thunderbird.net
説明オープンソースのメールソフト
補足
  • release:一般向けの最新版、毎月更新
  • ESR(Extended Support Release):長期サポート、安定性重視
  • テストバージョンは Thunderbird 本体からアップデートできません
release139.0.1 / June 2, 2025 Release Notes
ESR128.11.0esr / May 27, 2025 Release Notes
ダウンロードDownload Thunderbird in Japanese (日本語)
Directory Listing: /pub/thunderbird/releases/ (All Version)
動作環境Windows, MAC, GNU/LINUX
システム要件Windows: Windows 7 or later、Mac: macOS 10.12 or later、Linux: GTK+ 3.14 or higher
ライセンスMozilla.org Site Licensing Policies
著作権Mozilla Foundation
日本語対応
関連記事

まとめ

matome
reload2025/05/25
【Thunderbird】ESR → Release へ移行する方法と注意点

ThunderbirdはMozilla Foundationが開発した無料のメールクライアントで、WindowsのOutlook以外で利用できる数少ない選択肢です。

Thunderbirdには「ESR(安定性重視)」と「Release(新機能重視)」の2つのバージョンがあり、ユーザーのニーズに応じて選ぶ必要があります。

2025年3月からは月次アップデート体制が導入され、ESRでも新機能の提供が迅速になる可能性がありますが、基本的な立ち位置の違いは継続されます。

MozillaはRelease版を推奨していますが、まずESR版で安定性を確認し、必要に応じてReleaseに切り替える方法も有効です。

筆者はESRを利用中で、機能的にはどちらでも問題ないと感じています。

Thunderbird を初期化する方法(プロファイルマネージャー)

Thunderbird を初期化する方法(プロファイルマネージャー)

Thunderbirdの動作が不安定になった場合、初期化することができます。新規プロファイルを作成してThunderbirdを初期化する手順を以下にまとめました。

タイトル:【Thunderbird】ESR → Release へ移行する方法と注意点:SC2
Windowsランキング 将棋ランキング スマホ・携帯ランキング にほんブログ村 IT技術ブログ ライフハックへ にほんブログ村 その他趣味ブログ 将棋へ

このサイトを検索 | Search this site

コメントを投稿

0 コメント