まえがき
Androidスマートフォンの画面をパソコンに表示して、マウスやキーボードで操作したいと思ったことはないでしょうか。
リモートデスクトップソフトの「RustDesk」を利用すると、PCからAndroid端末に接続し、スマートフォンの画面を確認しながら操作できます。
今回は、家庭内のWi-Fiに接続したPCとAndroid端末を、IPアドレスを指定して接続する方法を紹介します。外部のネットワークから接続する方法や、専用サーバーを構築する方法は扱いません。
実際に設定する際にわかりにくかったのが、Android側の「RustDesk Input」を有効にする手順です。初期状態ではスイッチがグレーアウトしており、そのままでは有効にできない場合があります。
この記事では、基本的な接続方法に加え、RustDesk Inputを有効化するための設定についても説明します。
RustDeskについて
RustDeskは、PCやスマートフォンなどの端末を遠隔操作するためのリモートデスクトップソフトです。Windows、macOS、Linuxなどに対応しており、Android端末を操作対象として利用することもできます。
今回の検証環境は、次のとおりです。
| RustDesk | Version 1.5.0 (Oct 1, 2026) |
| 操作する側 | Windows PC |
| 操作される側 | Androidスマートフォン |
| ネットワーク | 家庭内LAN(Wi-Fi) |
| 接続方法 | Android端末のIPアドレスを指定 |
| 用途 | 画面の確認、タップやスワイプなどの遠隔操作 |
Android端末を操作対象にするには、RustDeskアプリのインストールだけでは不十分です。画面を共有するための許可と、遠隔操作を受け付けるためのユーザー補助サービスを設定する必要があります。
なお、この記事で扱うのはAndroid端末です。RustDeskのiOS版は操作する側として利用できますが、iPhoneやiPadをRustDeskで遠隔操作する用途には対応していません。
ソフトウェア情報
PCからAndroid端末に接続する
Android端末にRustDeskをインストールする
まず、操作対象となるAndroidスマートフォンにRustDeskをインストールします。
Android版は、RustDesk公式のGitHubリリースまたはF-Droidから入手できます。(前項のソフトウェア情報参照)
Google Playでは配布されていない場合があるため、非公式サイトからAPKをダウンロードするのではなく、公式の配布先を利用してください。
APKファイルからインストールする場合は、Androidのセキュリティ設定によってインストール許可が必要になることがあります。提供元を確認したうえでインストールしてください。
(再掲)
- 公式サイト:
- 公式GitHubリリース:
Android端末のIPアドレスを確認する
次に、Android端末が家庭内Wi-Fiで使用しているIPアドレスを確認します。
Androidの設定画面を開き、Wi-Fiの接続情報やネットワークの詳細画面を確認してください。表示される項目名は、端末メーカーやAndroidのバージョンによって異なります。
または、RustDeskの設定画面「直接IP接続」と書かれた項目の下に表示されたIPアドレスを確認してください。

例えば、IPアドレスが「192.168.1.25」と表示されていれば、この [IPアドレス+ポート番号] をPCからの接続に使用します。
IPアドレスは、家庭内LANで端末を識別するためのものです。PCとAndroid端末が同じ家庭内ネットワークに接続されていることを確認してください。
なお、ルーターの設定やネットワーク構成によっては、同じWi-Fiを利用していても端末間の通信が制限されている場合があります。
RustDesk公式のAndroid向けドキュメントでは、一般的な接続方法として、接続先のIDを入力する手順が説明されています。一方、IPアドレスを指定する方法は、通常のID接続とは異なる接続方式です。
IPアドレスによる直接接続を利用すれば、RustDeskの外部サーバーを介さず、家庭内LANでピアツーピア(P2P)接続を確立できます。通信を家庭内ネットワークに限定できるため、外部サーバーを経由する構成と比べて、プライバシーやセキュリティの面でもメリットがあります。
Android側で画面共有を開始する
Android端末でRustDeskを起動します。
アプリの画面に表示される「サービス開始」などの項目から、画面共有に必要なサービスを開始してください。
初回起動時には、画面キャプチャを許可するための確認画面が表示されます。画面の共有を許可する操作を行ってください。
この許可がないと、PCから接続してもAndroid端末の画面を表示できません。
AndroidのバージョンやRustDeskのバージョンによって、ボタン名や画面構成は異なる場合があります。
(スクリーンショット)

RustDesk Inputを有効にする
ここが重要な設定です。
RustDeskでは、画面を共有する機能と、リモートからのタップやスワイプを受け付ける機能が分かれています。後者を利用するために、ユーザー補助サービスの「RustDesk Input」を有効にします。
Androidの設定画面から、ユーザー補助の設定を開いてください。
一般的には、次のような手順で進めます。設定項目の名称や配置は、Androidのバージョンや端末メーカーによって異なります。
[手順]
- Androidの「設定」を開く。
- 「ユーザー補助」を選択する。
- 「インストール済みのアプリ」や「インストール済みサービス」などの項目を開く。
- 一覧から「RustDesk Input」を選択する。
- サービスを使用する設定に切り替える。
- 以上

RustDesk Inputがグレーアウトしている場合
「RustDesk Input」を開いても、スイッチがグレーアウトしていて有効にできないことがあります。
この場合、アプリの不具合とは限りません。APKからインストールしたアプリなどでは、Androidがユーザー補助機能の有効化を制限している場合があります。
その際は、次の手順で「制限付きの設定」を許可してください。
「制限付きの設定」の場所や表示方法は、Androidのバージョンやメーカーによって異なります。また、この項目が表示されない端末もあります。
- Androidのホーム画面などでRustDeskのアプリアイコンを長押しする。
- 表示されたメニューから「アプリ情報」を開く。
- アプリ情報画面の右上にあるメニューアイコン ⋮ から「制限付きの設定を許可」を探す。
- 確認画面が表示されたら、内容を確認して許可する。
- 再び「設定」から「ユーザー補助」を開く。
- 「RustDesk Input」を選択し、スイッチをオンにする。
- 以上

この設定を行うことで、RustDesk Inputを有効化できる場合があります。それでも有効にならない場合は、Androidのバージョン、アプリの入手元、端末メーカー独自のセキュリティ設定などを確認してください。
ユーザー補助サービスは、画面上の操作を検知・実行できる強い権限を持ちます。信頼できるアプリに限って許可してください。
PCからAndroid端末に接続する
Android側の設定が済んだら、Windows PCにもRustDeskをインストールして起動します。
PC側のRustDeskで、接続先の入力欄にAndroid端末のIPアドレスを入力します。
例えば、Android端末のIPアドレスが「192.168.1.25」であれば、「192.168.1.25:21118」と指定して接続を試みます。「21118」はRustDeskの標準ポート番号なので、任意の値に変更できます。
ただし、IPアドレスだけで接続できるかどうかは、RustDeskの接続方式やネットワーク設定によって異なります。通常のRustDeskのID接続と、家庭内LANのIPアドレスを直接指定する接続は同じものではありません。使用しているバージョンで直接IP接続が利用できることを確認してください。
接続先の確認や接続許可の画面がAndroid側に表示された場合は、内容を確認して許可します。接続が成功すると、PC側にAndroid端末の画面が表示されます。
Windows PC側のRustDeskの設定画面を開いて「直接IPアクセスを有効化する」にチェックを入れます。デフォルト値はオフです。

詳細な設定情報は以下の記事で解説しています。
リモートデスクトップソフトRustDeskの使い方【IPアドレス接続】
RustDeskはマルチプラットフォームに対応した無料リモートデスクトップソフト。ID入力かIP直接接続で画面共有が可能です。家庭ではIPアドレス接続がタイムラグが少なく早くて便利です。
PCからAndroid端末を操作する
接続後、Android端末の画面がPCに表示されれば、画面を確認できます。
さらに、RustDesk Inputが有効になっていれば、対応する操作をPC側から送信できます。
例えば、次のような操作が可能です。
- アプリの起動や画面の切り替え
- 画面上のボタンのタップ
- スクロールやスワイプ
- 戻る、ホームなどのシステム操作
実際に利用できる操作は、Androidの仕様や端末メーカーの実装によって異なります。
うまく操作できない場合は、Android側で画面キャプチャの許可だけでなく、RustDesk Inputも有効になっているかを確認してください。
あとがき
RustDeskを利用すると、家庭内LANを通じてPCからAndroid端末の画面を確認し、遠隔操作できる環境を構築できます。
設定で注意したいのは、画面共有の許可と、遠隔操作を可能にするRustDesk Inputの有効化が別々になっている点です。特にRustDesk Inputがグレーアウトしている場合は、Androidのアプリ情報から「制限付きの設定を許可」することで解決できる場合があります。
なお、Androidの画面キャプチャには端末側の許可が必要です。また、画面ロック中や再起動後などは、遠隔操作を継続できない場合があります。常時無人で操作できる仕組みとしてではなく、必要に応じて端末側で許可しながら利用する方法として考えるのがよいでしょう。
まとめ
- RustDeskを使えば、PCからAndroid端末の画面を確認し、遠隔操作できる。
- 家庭内LANで利用する場合は、PCとAndroid端末を同じネットワークに接続する。
- Android側では画面キャプチャの許可が必要。
- タップやスワイプなどの操作には、ユーザー補助サービス「RustDesk Input」の有効化が必要。
- RustDesk Inputがグレーアウトしている場合は、アプリ情報から「制限付きの設定を許可」することで有効化できる場合がある。
- IPアドレスを指定した直接接続は、利用中のRustDeskのバージョンと接続方式を確認して設定する。
- Androidのセキュリティ仕様により、ロック中や再起動後は操作に制限が生じる場合がある。
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