
まえがき
KICKを拠点に活動する配信者、横山緑こと久保田学氏。迷惑配信者として批判を受ける一方で、コレコレ氏、加藤純一氏、石川典行氏といった著名配信者との交流があり、独特のイジられキャラとして存在感を放っている。
筆者が興味を持ったのは、横山緑氏の言動に見られる数々の矛盾である。自ら「暗黒ルール」を掲げながら、それを自分自身が破る。女性関係などを追及されると強硬に否定する一方、配信上で疑惑や矛盾が話題になっても、必ずしも致命的なダメージにはつながらない。さらに、外見に関する指摘を認めない姿勢や、基礎学力をめぐる話題がある一方で、かつて立川市議会議員に当選した経歴も持つ。
なぜ、これほど矛盾を抱えた言動が、周囲からの批判だけでなく、イジリや笑いの対象として受け入れられるのだろうか。
本記事では、横山緑氏の配信上の言動や周囲との関係を振り返りながら、その特異なキャラクターと、批判されても揺らぎにくい立ち位置について、筆者なりの視点から考察してみたい。
人物像と経歴:生い立ちから配信界の重鎮に至る軌跡
生い立ち・家庭環境と人間形成の背景
1977年9月25日、愛知県瀬戸市に生まれた横山緑(本名:久保田学)は、両親がともに医療関係に従事する比較的に裕福な家庭環境で育った。
幼少期の久保田氏は両親から過度に甘やかされ、家庭内で叱責を受けることもなく不自由のない環境で過保護に育てられた経緯を持つ。しかし、この家庭環境は健全な倫理観や他者への共感性を育むには至らず、家庭内での人間関係には決定的な亀裂が生じることとなった。
特に妹に対しては幼小期より苛烈ないじめを行っており、その結果として妹からは深刻に忌み嫌われている。成人後もこの葛藤状態は解消されておらず、現在に至るまで妹の現住所すら一切伝えられていない完全な絶縁状態が続いている。
学歴においては、私立杜若高等学校(愛知県豊田市)を経て、専門学校名古屋ビジュアルアーツの映像系学科に入学し、映像制作の基礎知識を習得した。この映像表現への興味が、のちのインターネット配信活動における空間演出や「覆面レスラー」というキャラクタープロデュースの原体験となった。
職歴・過去の影と政治活動の補完
専門学校を卒業して上京した久保田氏は、映像制作の知見を活かしてAV(アダルトビデオ)制作会社へと就職した。この時期、裏方としての業務にとどまらず、自ら「ポリフェノール秋山」という名義でAV男優として作品に出演していた経歴がネットで取り上げられてきた。後年、大手配信者であるコレコレ氏らからこの過去を指摘・追及された際には「真っ赤なウソ」と強固に否定してとぼける態度を崩さないが、当時の出演画像を提示された際は「自分に似ている赤の他人」と主張している。
その後、長年にわたりマクドナルドの店舗でアルバイト店員として勤務していた。しかし、配信者としての知名度が上昇するにつれて、彼の熱狂的なファンやアンチ(通称「暗黒リスナー」)が勤務中の店舗へと突撃し、職場での勤務風景を無断でライブ中継するなどの営業妨害トラブルが発生した。その結果、シフトから外される事態となり、最終的に長年続けたアルバイトを退職せざるを得なくなった。
プライベートにおいては離婚歴があり、元妻のことを「パンダ」の愛称で呼ぶことがある。元妻は現在は北海道に居住している。元妻との間には長男「センパチ」、長女「ぱち子」という愛称で呼ばれる二人の子供がおり、配信内でも度々言及される。
一方で、彼の経歴において極めて異彩を放つのが政治活動である。NHKから国民を守る党(現・NHK党等)党首の立花孝志氏からの推薦および公認を受け、東京都立川市議会議員選挙に出馬して当選を果たした(議員活動時の名義は本名の「くぼた学」)。一般常識の欠如や漢字誤読で周囲から馬鹿にされることの多い彼にとって、この「市議会議員を務めた」という公的経歴は、配信者としての自尊心を支える最大の威信の拠り所となっている。
さらに、ニコニコ生放送の草創期に「未来検索ブラジル」という企業が運営する「ガジェット通信」を通じて2ch創設者である西村博之(ひろゆき)氏と深い接点を持ったことから、現在においても月1回ペースで対談番組に起用され続けている。石川典行氏をはじめとする同世代の大物配信者が呼ばれない回であっても自身が選出されるため、この関係性を他の配信者に対してマウントを取るための材料として誇示する傾向が見られる。
配信歴と主戦場の変遷
2009年3月頃より、ニコニコ生放送にて「暗黒放送」名義での活動を開始した。プロレスラーのような覆面(マスク)を着用する独特のスタイルで登場し、他の配信者に対する暴言や毒舌、自身のプライベートに関する虚飾(「女と付き合っていない」などの嘘)を売りにした配信スタイルを確立した。覆面着用の本来の目的は、身バレの防止および頭部の脱毛(ハゲ)を隠すためであったが、近年では配信中に自ら覆面を取り外して顔出しを行う機会も増えている。
ニコニコ生放送時代は過激な街頭配信や過傷的な企画を連発し、コミュニティの重鎮として君臨していたが、度重なる迷惑行為や女性配信者との不貞・暴走トラブルが重なった。最終的には女性配信者「あかねこ」氏らによる運営への通報が決定打となり(と横山氏が配信で言及している)、ニコニコ生放送のアカウントを永久BAN(利用停止)処理された。 (Yahoo!知恵袋)
ニコニコを追放された後、新興動画配信プラットフォーム「KICK」が日本市場へ参入するタイミングに合わせ、主戦場をKICKへ移行した。そこで元ニコニコ生放送者たちを中心にレイドグループ「キッカーズ」を結成し、そのキャプテン(リーダー)の座に収まった。
横山氏はKICKを主な配信拠点として活動している。配信内容やプラットフォームの規約運用をめぐっては、視聴者の間でさまざまな反応が見られる。
ただし、特定の配信者が処分を受けていないことだけをもって、運営との個人的な関係や特別待遇が存在すると結論づけることはできない。本稿では、確認可能な配信内容と、運営の対応に対する評価を分けて扱う。
キッカーズには複数の配信者が参加しており、メンバーによる配信や企画が話題となることがある。グループ内では過激な迷惑行為によって炎上し、ネット上で有名になることを「代表作ができた」と称賛し合うなど、一般の倫理観からは逸脱した価値観が形成されている。
配信界における地位と影響力:コレコレ氏との多角的比較分析
配信界において同じくニコニコ生放送の黎明期から活動を開始し、現在もトップラインで活動を続けるコレコレ氏と横山緑氏は、互いに強い対比を成す存在である。
横山氏は年齢的にコレコレ氏より約12歳年上であるため、数字の規模で絶望的な差をつけられている現在においても、対面や通話では「コレコレ」と上から目線のタメ口で会話を試みる。
両者の配信者としての位置づけ、市場価値、影響力を定量的・定性的な指標を用いて比較した構造は以下の通りである。
| 比較指標 | 横山緑 (久保田学) | コレコレ (青木駿) | 分析と考察 |
| 生年月日 | 1977年9月25日(49) | 1989年8月12日(37) | 12歳の年齢差が存在し、横山氏側が「年長者」としてのマウント意識を保持する心理的根拠となっている。 |
| 配信活動 | 2009年3月9日(ニコ生) | 2005年(BARギコっぽいONLINE) 2009年7月3日(ニコ生) | ニコ生での配信歴自体はほぼ同期であるが、その後のコンテンツの進化と大衆化のプロセスにおいて決定的な差異が生じた。 |
| 主戦場 | KICK | KICK / YouTube Live / ツイキャス | ニコニコBANを経た横山氏は規制のゆるいKICKへ避難。コレコレ氏はYouTube Liveのトップ配信者として君臨。KICK配信でも圧倒的な同接数を誇る。 |
| 同時接続数 | 約4,000人前後 | 50,000人~100,000人超(炎上時は20万人超) | 同接規模において10倍以上の開きがあり、王道エンタメとアングラローカルコンテンツの格差を示している。 |
| コンテンツ | 個人雑談、街頭突撃、アングラ身内劇、身内の炎上芸 | 視聴者凸待ち、社会問題・不祥事の暴露、マネーのコレ、コレコレ派遣隊(ゴミ屋敷掃除) | 横山氏は「自らがトラブルを引き起こす当事者」、コレコレ氏は「他者のトラブルを裁く裁定者」「貧困者のゴミ屋敷掃除を通じて社会貢献」「マネーのコレを通して貧困者への金銭支援」として機能。 |
| 公職 | 元立川市議会議員 | アイドルプロデューサー、TikTok事務所コレクティブ運営、音楽アーティスト | 横山氏は公的肩書を誇りとし、コレコレ氏は配信ビジネスと並行してエンタメビジネスの実業家(「コレ恋」アイドルプロデューサー)としての成功を誇る。 |
| 特性 | 暗黒脳(長年の粘着ファン、アンチ、ミーム愛好者) | 一般中高生、Z世代、ネットゴシップ層 | 横山氏のリスナーは内輪ノリと文脈理解を前提とし、コレコレ氏のリスナーは広範な大衆で構成され配信者に特化したワイドショー的アプローチを取る。 |
| 依存度 | KICK幹部との個人的密約・特権待遇 | ガイドラインに抵触しない高度なコンプライアンス管理 | 横山氏は運営のひいきに頼る脆弱性を抱え、コレコレ氏はプラットフォームの規範内で集客を最大化。 |
総評
同接数や世間的影響力においてコレコレ氏が圧倒的な勝利を収めているにもかかわらず、横山氏が未だにコレコレ氏に対して対等以上の口調を保ち続ける背景には、単なる年上という年齢的優位性だけでなく、「初期ニコニコ生放送の土台を自分たちが作った」という自負が存在する。
一方のコレコレ氏も、横山氏のこの厚顔無恥な態度を不快に思うどころか、自らの配信におけるコンテンツ(暴露・追及対象)として巧みに利用しており、両者の間には奇妙な共利共生関係が成立している。
横山氏とコレコレ氏の年間収入を計算してみた。横山氏はKICKに全振り、コレコレ氏は、KICK/ツイキャス/YouTube/コレクティブ(TikTok事務所)の収入源があり、そのすべてで成功を収めている。
直近のコレコレ氏のKICKでの発言では「国税の指摘により、経費として計上したが経費から除外される費用が出てきそうだ。その場合8億円以上納税しなければならない」と明かしていた。コレコレ氏の9月のKCIP(KICK)は8千6百万円(推計値)となっている。
| KICK | ツイキャス | YouTube | コレクティブ | 合計 | |
| 横山緑 | 43,000,000 | 4千3百万 | |||
| コレコレ | 900,000,000 | 360,000,000 | 数千万 | ? | 13億以上 |
- KICK:KCIP直近100日×3.6 で計算
- ツイキャス(コレコレ):メンシプ会員1万人×3,000円 で計算、*配信中にメンシプの売り上げを吐露していた
- YouTube(コレコレ):登録者約247万人、累計再生数約14.56億回、YouTube Live同接15万人以上、動画平均再生150万人以上
- コレクティブ:ピンハネしてないらしいので収入は微々たるものかも?
「暗黒ルール」の形骸化とギャグ構造の実証的分析
5つの暗黒ルールの定義
横山緑氏が主宰する「暗黒放送」では、番組開始時に視聴者に向けてコミュニティの行動規範である「暗黒ルール」が提示される。このルールは主に以下の5つの条項から構成されている。
- 放送での馴れ合い禁止:
他の配信者と不必要な協力関係や仲良しグループを作らない。
- 放送者が笑ってはならない(笑い禁止):
配信者はストイックに振る舞い、番組内でヘラヘラと笑ってはならない。
- 出会い禁止:
配信を通じてリスナーや他の女性配信者と個人的な異性交際・出会いを行ってはならない。
- 古事記(乞食)禁止:
視聴者から金品やリスナーからの投げ銭、貢ぎ物を乞う行為を行ってはならない。
- 初心の気持ちを忘れてはならない:
慢心することなく、配信を開始した初期のストイックな姿勢を維持する。
ルール不履行の実例と自己矛盾の構造
横山氏の配信活動を精査すると、自らが定めた5つのルールすべてを自ら徹底的に破壊している実態が浮き彫りとなる。
| 暗黒ルール | 横山緑の態度 |
| 「馴れ合い禁止」 | 現在の横山氏は元ニコ生配信者たちを集めた「キッカーズ」という巨大な馴れ合いグループを形成し、自らそのキャプテンに就任している。ストイックな単独配信者を気取りながら、集団で群れて他の配信者を荒らす行為を(示唆するような態度で)配信しており、ルールとの矛盾に本人が全く気づいていないか、あるいは意図的に無視している状態に見える。 |
| 「笑い禁止」 | 実際の配信中において横山氏は感情を抑えることができず、爆笑・失笑する姿が常態化している。 |
| 「出会い禁止」 「古事記禁止」 | 彼の裏の私生活は女性配信者との出会いと交際の歴史そのものである。過去に金銭的に困窮していた時期には交際女性に生活費を貢がせていた事実が判明しており、「出会い」と「乞食」の両方を同時に犯していた。また、後述するKカップ配信者るな氏への50万円に及ぶ金銭的支援や、トラジ氏からの多額の金銭支援を受けていた事実も明らかな「乞食行為」の変形である。 |
| 「初心の保持」 | KICK運営からの特別待遇に甘んじ、一般常識の欠如を棚上げにして他の若手配信者を見下す姿勢は、ストイックであった初期の暗黒放送とは懸け離れたものとなっている。 |
冒頭での言及における「お約束」的ギャグ機能
自身がことごとく破り続けているルールを、なぜ毎配信の冒頭で大真面目にリスナーへ説明するのかという問いに対し、これは高度に計算された(あるいは無意識の)「コントのフリ(お約束)」として機能していると結論づけられる。
リスナー側も横山氏がルールを守るなどとは端から期待しておらず、冒頭で言及される暗黒ルールは「これからこのルールがどのように破られるか」を楽しむためのフリとして消費されている。彼自身がおバカキャラとしてこの矛盾を体現することで、配信全体が壮大な一発芸的なギャグ構造として成立しているのである。
乱脈な女性関係、虚言癖、および認知バイアスの心理構造
ヌマ娘プロジェクトと4股交際・金銭トラブルの実態
横山氏は自身が企画した女性限定の配信者グループ「ヌマ娘」において、自らスカウトした女性配信者「しゅんか」氏と裏で密かに性的関係を持っていた。この関係によってしゅんか氏の配信者としてのキャリアと精神状態は著しく崩壊することとなった。
当初、横山氏はキッカーズのメンバーやリスナーに対して「しゅんかとは何もない、もし性交していたら配信者をやめる」「キッカーズ解散」と強い言葉で交際疑惑を全面否定していた。
2026年5月には、配信者のしゅんか氏らが横山緑氏との関係について配信上で説明し、コレコレ氏の配信でも取り上げられた。関連する配信では、横山氏の説明や謝罪も話題となっている。
ただし、複数の人物との関係については、各当事者の発言、公開された資料、配信で確認できる内容を区別して扱う必要がある。交際の時期や金銭の授受について、第三者の説明のみを根拠に断定することは避けたい。
コレコレ氏による決定的な証拠の提示を受けて謝罪を余儀なくされ、マスクを外して頭を下げたものの、事前の「配信者をやめる」という約束を果たすことはなく、キャプテンの座を死守した。
また、巨乳好きを公言しており、「おっぱいを見ると理性が飛ぶ」と配信内で公然と発言している。配信者である「Kカップルナ」氏に対して合計50万円以上を援助し、その見返りとして性的ビデオ通話を行っていた疑惑をコレコレ氏の番組で暴露された際も、「金を貸しただけだ」と主張し、絶対的な証拠が出るまでとぼけ続けるスタイルを崩さなかった。
✅横山緑、4股相関図🗺️ 🛠️kimonoちゃんねる作成 ・・・横山緑を巡る4人の女👩 📺https://t.co/pZwTAOE67P #配信中 #横山緑4股 #横山緑50万パパ活セックス事件 #横山緑浮気疑惑 #久保田学 #横山緑女遍歴 #横山緑大奥 #横山緑大奥組織無限拡張編 #ばぶちゃん #横山緑
— 🐢 (@asinukimss) May 6, 2026
参考:その前の四股騒動
噂された過去の「4股」騒動の主な内訳。横山氏は、同時に複数の女性を必要とする性癖がある模様。
- まろん(配信者)
当時、最も決定的な不倫相手として炎上した中心人物です。ローション持参での密会などが発覚し、後に横山緑本人が公式放送などで不倫を認め謝罪しました。
- パンダさん(元妻)
当時の本妻(籍が入っていた配偶者)です。この騒動やこれまでの不満が引き金となり、のちに離婚することとなりました。
- まりにゃん(配信者)
過去に関係があった、あるいは同時期に親密な関係(浮気・二股疑惑)があったと視聴者や配信者間で激しく追及された一人です。現夫である「みなみの魔王」は横山氏主宰のキッカーズメンバー、その他野田草履と関係があったことが暴露されている。
- 二宮ゆみ(現:ゆみちぃ) など、その他の女性配信者
4人目については諸説あり、当時親密だった別の女性配信者(二宮ゆみなど)や、リスナー(女性ファン)の存在が噂されていました。
虚言を見抜く「言語的サイン」と行動パターン
横山氏の虚言癖には、明瞭な行動パターンと心理的特徴が存在する。疑惑を追及された際、彼が真実を隠蔽しようとするときほど、以下のような過剰な強調表現を多用する傾向がある。
- 「命にかけて」
- 「絶対に(やっていない)」
- 「神に誓って」
彼が「命にかけて」という強い言葉を用いて疑惑を否定した場合、過去の事例のほぼ100%においてその疑惑は真実であった。自身の嘘を補強するために「命」などの重い概念を軽率に担保として差し出す行動は、彼の倫理的浅薄さを象徴している。
また、追及に対しては「絶対的な画像や音声、本人の突撃」という逃れられない証拠を突きつけられるまで絶対に認めず、証拠が出た瞬間に「反省したフリ」をしてうやむやにするパターンが確立されている。
感情の反転現象(あまのじゃく的ディスり)
横山氏は配信中、自身が心の中で好意や関心を寄せている相手に対して、あえて激しい悪口や非難(ディスり)を行う心理的傾向(反動形成)がある。
近年では「ユキッカーズ」のリーダーユキちゃん氏(暗黒放送の古参リスナー、元ニコ生主)、眠子氏、むらまこ氏といった女性配信者を苛烈にディスっているが、これは彼の「好きな子ほどいじめたい」という幼少期からの幼稚な好意の裏返しであり、リスナーからは彼の本心を見透かされている。
アウトロー礼賛主義とサイコパス的性質の検証
唯我・ウナちゃんマンら「アウトロー系」への帰依
ニコニコ生放送時代、横山緑氏が配信上の師父・手本として仰いでいたのが、「唯我」(本名:原唯之)や「ウナちゃんマン」といったアウトロー系配信者たちであった。
特に唯我氏は、元ヤクザの肩書を自称し(住吉会系組織の元常任相談役と自称)、虚言と暴力を背景とした武勇伝雑談を行っていた人物である。横山氏は唯我氏らの「社会規範を無視し、荒々しく生きるアウトロー像」に強い憧憬を抱き、彼らの配信スタイルを模倣した。
このアウトロー礼賛の思想は、現在の「キッカーズ」の運営スタイルにも色濃く反映されている。前科・前歴者を多数擁し、他者への迷惑行為や法改正スレスレの暴走行為を行うことを「代表作」と呼び合って肯定する文化は、唯我氏らから受け継いだアウトロー文化の歪んだ結実と言える。
なお、師と仰いだ唯我氏は2023年12月、交際トラブルの末に殺害され、スーツケースに詰められた遺体となって多摩川で発見されるという惨烈な最期を遂げた。横山氏は唯我氏の裁判を傍聴し、腐敗した遺体の様子を配信で語るなど、最後までアウトローの終焉をコンテンツとして消費した。
Rさんの訃報と配信者としての対応
2022年1月、横山緑氏は、Rさんが前年1月に亡くなっていたことを自身のSNSで公表した。投稿では、遺族への配慮を求めるとともに、根拠のない誹謗中傷を控えるよう呼びかけている。
この件をめぐっては、当時の配信内容やネット上の反応も議論の対象となった。ただし、公開情報だけから死の原因や特定の人物の責任を断定することはできない。本稿では、確認できる発言と、その発言に対する視聴者側の評価を区別して考察する。
ご報告します 2021年1月23日未明にRさんが首吊り自殺により急逝しました。 私もまだ現実が受け止めれておりません。 親族の方も心身ともに憔悴しきっており特にネットでの根拠のない誹謗中傷に関してはお控えいただけるようお願いします。
— 横山緑(本物) (@kubotayokoyama) January 27, 2022
反社会性と「愛されキャラ」の共存メカニズム
迷惑行為、女性トラブル、虚言癖、冷酷なサイコパス的側面を併せ持ちながら、なぜ横山緑氏は配信界から完全に排除されず、大物配信者たちから「憎めない愛されキャラ」として扱われ続けるのか。その理由は、彼の人間的な「ポンコツ性」と「無害な道化師(クラウン)性」にある。
無知と常識欠如による「道化」としての機能
横山氏は40代後半でありながら、極めて著しい知識的・社会的欠陥を抱えている。
- 基本的な漢字が読めない(配信中に簡単な小中学生レベルの漢字を誤読する)
- 一般常識や社会的マナーが存在しない
- 箸の持ち方が異常であり、食事風景が非常に不格好である
通常であれば批判対象となるこれらの欠陥が、彼の場合は「あまりにも頭が悪すぎて悪意を感じさせない」という滑稽さへと変換される。
どんなに深刻な嘘をついても、仕込みの浅さと頭の悪さゆえに即座にコレコレ氏などの大手配信者に看破され、惨めに追い詰められて謝罪させられるため、大衆にとっては「懲悪される滑稽な悪党」というエンターテインメントとして機能する。
大物配信者(コレコレ、加藤純一、石川典行)からのイジられ構造
コレコレ氏、加藤純一氏(うんこちゃん)、石川典行氏といったインターネット配信界のトッププレイヤーたちは、横山氏を対等な脅威やライバルとしてではなく、「ネット配信界の生きた化石」「弄り甲斐のあるポンコツな先輩」として重宝している。
加藤純一氏が「暗黒ルール」に影響を受けて自身のコミュニティに「うん国ルール」を作成したように、横山氏がニコニコ生放送の草創期に築いたサブカルチャー的功績に対する一定の敬意(リスペクト)が存在する。その上で、現在の横山氏の落ちぶれた姿や浅はかな嘘を大物配信者たちが寄って集まってイジり倒し、玩具として消費することによって、彼の「愛されおバカキャラ」というポジショニングが再生産され続けている。
「許可取り」自慢にみる常識の認知ギャップ
ニコ生時代の横山氏は、飲食店や公共施設へ無許可で突撃し、トラブルを起こす外配信スタイルを行っていた。しかしKICK移籍後は、事前に飲食店へ撮影の「許可取り」を行ってから外配信をするようになった。
彼はこの行為を「自分は常識を身につけたプロ配信者である」と言わんばかりに自慢げに語る。しかし、飲食店での撮影許可取得は一般社会におけるごく当たり前の最低限のマナーに過ぎない。この「当たり前のことをドヤ顔で自慢する」という認知のズレ自体が、周囲の大物配信者や視聴者からすれば「やっぱり横山緑はバカだな」と微笑ましく(あるいは呆れながら)受け入れられる要因となっている。
あとがき
横山緑(久保田学)という存在は、日本のインターネットサブカルチャーが生み出した最も異形であり、同時に最も象徴的なアングラアイコンの一人である。
彼のキャリアは、過激なアウトロー礼賛思想、倫理感を欠いた迷惑行為、数々の女性に対する不貞と惨劇、そして自ら定めた「暗黒ルール」をことごとく破り続ける徹底した言行不一致によって彩られている。
しかし、それらの致命的な欠陥や邪悪さを打ち消しているのが、彼の圧倒的な無知、漢字すら読めない教養の無さ、そしていくら強がっても即座に見破られる浅はかな虚言体質である。絶対的な悪になりきれない「滑稽なポンコツ性」があるからこそ、コレコレ氏や加藤純一氏といったトップ配信者たちは彼を排除することなく、格好の「イジり対象」として自身のコンテンツ圏内に囲い込み続けている。
KICKというプラットフォームの特別待遇に守られながら、キッカーズのキャプテンとして裸の王様に収まる現在の状況は、彼が積み重ねてきたネット配信史の歪んだ到達点と言える。今後も横山緑氏は、自ら唱える暗黒ルールを裏切り、愚行と虚言を繰り返しながら、インターネットの闇と光の境界線上で「憎めない道化」として消費され続けていくと考えられる。
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