
まえがき
VAIO株式会社は2026年8月24日、対象となるVAIO製ノートPC向けに「Intel(R) ME Firmware Ver.11.9.5.3098」アップデートプログラムを公開しました。
今回のアップデートは、Intel Management Engine(Intel ME)に関連するファームウェアを更新するものです。
VAIOの公開情報によると、今回のバージョンでは「CVE-2026-6726」および「CVE-2026-6727」に対応しています。また、過去のバージョンで対応した脆弱性への修正や、システムの安定性向上も含まれています。
Intelのセキュリティアドバイザリでは、CVE-2026-6726とCVE-2026-6727はいずれもIntel CSMEなどに関係する権限昇格の脆弱性として説明されています。特にCVE-2026-6727について、Intelは深刻度を「HIGH」と評価しています。
そのため、対象機種を使用している場合は、対象となるME Firmwareのバージョンを確認しておくことをおすすめします。
更新プログラムの概要
| 項目 | 内容 | |
| プログラム名 | Intel(R) ME Firmware Ver.11.9.5.3098 | |
| 公開日 | 2026年8月24日 | |
| ファイル名 | SP000895.exe | |
| ファイルサイズ | 8,282,320バイト | |
| 対象OS | Windows 11 Home/Pro 64ビット、Windows 10 Home/Pro 64ビット | |
| 更新後のME Firmware | 11.9.5.3098 |
説明
今回のアップデートでは、以下の脆弱性に対応しています。
- INTEL-SA-01372(CVE-2026-6726)
- INTEL-SA-01371(CVE-2026-6727)
さらに、以前のバージョンで修正されたCVE-2025-20067、CVE-2025-2884、INTEL-SA-00613への対応も含まれています。また、システムの安定性向上も行われています。
Intelによれば、CVE-2026-6726は一部のIntel CSME/SPSファームウェアにおける不適切な型変換などに起因する権限昇格の脆弱性です。CVE-2026-6727については、ファームウェア内のタイミング差異を利用した権限昇格につながる可能性があるとされています。
なお、今回のプログラムが必要かどうかは、単純に機種だけで判断するのではなく、現在のME Firmwareバージョンも確認する必要があります。
VAIOによると、デバイスマネージャーから「Intel(R) Management Engine Interface」のプロパティを開き、「ファームウェア」タブに表示される「ファームウェアのバージョン」を確認できます。「11.9.5.3098」以外の文字列が表示されている場合が今回の更新対象です。
対象機種
- VJA121*
- VJS112*
- VJS132*
- VJPA11*
- VJPF11*
- VJPG11*
なお、型番末尾の「*」はVAIO公式ページで示されている表記です。そのため、実際の製品型番を確認する際には、VAIO本体の型番表示などと照合してください。
対象OS
対象OSは、Windows 11 Home 64ビット、Windows 11 Pro 64ビット、Windows 10 Home 64ビット、Windows 10 Pro 64ビットです。
注意事項
今回のアップデートは、一般的なWindows Updateとは異なり、Intel ME Firmwareを更新するプログラムです。適用する際には、VAIOが指定している事前準備を確認しておく必要があります。
特に重要なのが、「Intel(R) ME ドライバー Ver.2212.15.0.2669」も必ず適用することです。VAIOは、今回のME Firmwareアップデートとあわせて、このドライバーを適用するよう案内しています。
また、BitLockerドライブ暗号化やWindowsのデバイスの暗号化については、VAIOによれば暗号化を解除する必要はありません。一方、他社製のドライブ暗号化ソリューションを使用している場合は、一時的に無効化するか、そのソリューションのガイドラインを確認する必要があります。
アップデートを実行する際には、以下の点にも注意が必要です。
- ACアダプターと電源コードを接続する
- 周辺機器をすべて取り外す
- 管理者権限のユーザーでWindowsにサインインする
- Windowsのユーザー名は半角英数字にする
- 実行中のアプリケーションを終了する
- ウイルス対策ソフトなどの常駐ソフトを一時停止する
- アップデート中にスリープや休止状態へ移行しないようにする
- アップデート中に再起動や電源オフを行わない
- 対象機種を間違えない
特記事項
特に、対象外の機種に誤ってプログラムを適用すると、アップデートに失敗したり、不具合が発生したりする可能性があるため、機種の確認は必須です。
また、VAIO公式ページではダウンロードした「SP000895.exe」のファイルサイズを確認するよう案内しています。表示されるサイズが8,282,320バイトと異なる場合は、いったんファイルを削除して再度ダウンロードします。
ファームウェア更新では、通常のアプリケーション更新以上に、途中で電源を切らないことが重要です。作業前に必要なデータのバックアップを確保したうえで、時間に余裕のあるときに実施するのが安全です。
あとがき
今回のVAIO向け「Intel(R) ME Firmware Ver.11.9.5.3098」アップデートプログラムは、Intel MEに関連する脆弱性への対応を目的とした重要な更新です。
対象となるVAIOを使用している場合は、まず現在のME Firmwareバージョンを確認し、「11.9.5.3098」以外であればアップデートを検討するとよいでしょう。
特に今回は、CVE-2026-6726およびCVE-2026-6727への対応が含まれています。Intelも対象製品について、システムメーカーが提供する最新ファームウェアへの更新を推奨しています。
なお、ファームウェア更新は通常のWindowsアプリケーションのアップデートとは異なるため、VAIOが指定している「Intel(R) ME ドライバー」の適用や、ACアダプターの接続、周辺機器の取り外しなどの事前確認を行ってから実施することが重要です。
今回の更新対象となるVAIOを利用している方は、セキュリティ対策の一環として、現在のファームウェアバージョンを一度確認しておくとよいでしょう。
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