GoogleがWindows 10のアップグレードを勧めているよ！？

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Google Threat Analysis Group の Clement Lecigne 氏は Google Online Security Blog の2019年3月7日の記事で、Windows 7 32-bit ユーザーに向けて Windows 10 へのアップグレードを促す情報を発信しました。

記事の中では、2つの 0-day（ゼロデイ）脆弱性についての情報があります。

一つは、Google Chrome 安定版 72.0.3626.121 for Windows, Mac, and Linux 以降のバージョンにアップデートして Chrome の 0-day 脆弱性（CVE-2019-5786）に備えるよう促すものです。

もう一つは、Microsoft Windows 7 32-bit の win32k.sys （カーネルモードドライバ）のローカル権限昇格に脆弱性が存在し Chrome のセキュリティサンドボックスを迂回（security sandbox escape）する踏み台として利用される可能性のあることです。

Windows 10 はゼロデイ攻撃への緩和策が導入されているので、攻撃は Windows 7 32-bit で確認されているとのこと。

従って、Windows 7 32-bit ユーザーは Windows 10 への移行を検討するように書いてありました。

但し、Windows 10 の緩和策は完全でないので近い将来 Microsoft から修正パッチがリリースされるそうです。

Google 翻訳
2番目の脆弱性はMicrosoft Windowsにありました。
セキュリティサンドボックスエスケープとして使用される可能性がある、Windows win32k.sysカーネルドライバ内のローカルの権限昇格です。

～中略～

この脆弱性はWindows 7でのみ悪用される可能性があると私たちは強く信じています。最近の悪用の緩和策は新しいバージョンのWindowsで追加されています。今日まで、Windows 7 32ビットシステムに対する積極的な悪用のみが確認されています。
security.googleblog.com

具体的な対策は？

ゼロデイ攻撃に備える対策は次の通りです。

Google Chrome を最新バージョンにアップデートする
Windows 7 32-bit を使わない

記述時点の Chrome 安定版のバージョンは Chrome 73.0.3683.75 stable （Tuesday, March 12, 2019）です。

いつの間にか Chrome 73 へメジャーアップデートしていました。

Windows 10 へのアップグレード

Windows 10 へアップグレードするための大まかな手順を書いておきます。

1. Windows 10 基本要件の確認

Windows 7 32-bit を所有の方で、Windows 10 へアップグレードを検討している方は、先ずは Windows 10 のシステム要件を満足しているかを確認する必要があります。

Windows 10 の基本要件は次の通りです。
詳細はマイクロソフト公式サイトで確認してください。（文末リンク参照）

Windows 10 基本要件
	32-bit	64-bit
CPU	1Ghz以上のCPUまたはSoC
RAM	1GB	2GB
HDD	16GB	32GB
Graphics	DirectX 9 以上 (WDDM 1.0 ドライバー)
Display	800x600
Other	アップデートの実行および、一部の機能の利用には、インターネット接続が必要です

2. メディア作成ツールを入手する

マイクロソフト公式サイトから Media Creation Tool（メディア作成ツール）をダウンロードします。（文末にリンクあり）

メディア作成ツールは Windows 10 のインストール（または、クリーンインストール｜再インストール）のために使用できるインストールメディアを作成するツールです。

インストールメディアとして利用できるのは、USBメモリ（8GB以上）または、書き込み可能なDVDブランクディスクです。CD-R/RW は容量不足のため利用できません。

注意事項

作成したインストールメディアを利用するには、PCがUSBブートまたは、DVDブートできる機能を持っていることと、ブート順序がHDDより上になっている必要があります。

古いPCの中には、USBブートできないものがあるのでご注意ください。PC の BIOS または UEFI 設定で確認及び変更することができます。

3. アップグレードの実行

メディア作成ツールの準備とPCのブート順序の確認が終わったら、USBメモリをPCへ挿入してから（または、DVDをセットして）PCを再起動します。

画面のメッセージに従ってインストールを完了させます。

Windows 10 へのアップグレード履歴のない Windows 7 は途中でプロダクトキーを要求されます。

以上で Windows 10 へのアップグレード手順は終わりです。

Windows 10へ無償アップグレードした時のスナップショット｜2019-12-28

Windows 7 HomeをWindows 10 Homeへアップグレードした時のスナップショットを掲載しています。 Windows 10無償アップグレードキャンペーンは、世界的には2019年1月16日をもって完全に終了しました。 Windows 7のサポー...

あとがき

Windows 10 への無償アップグレード施策は終わりましたが、ネットを検索すると現在でも無償アップグレードに成功した記事がヒットするのでまだ可能なのだと思います。

私調べでは、Windows 7 / 8.1 からWindows 10に無償アップグレードすると統一のプロダクトキーが付与されます。

そのプロダクトキーはジェネリックキーと呼ばれており、Microsoft 公式サイトで公開されています。

そして、メディア作成ツールのダウンロードまたは実行中にプロダクトキーを求められたときは、Windows 7の正規プロダクトキーを入力すれば先に進めるとの報告もあります。

無償アップグレードについては関連記事をお読みください。