,藤井聡太
2019年2月16日、第12回朝日杯将棋オープン戦本戦トーナメント決勝戦で藤井聡太七段と渡辺明棋王が対戦し、128手で藤井七段が渡辺棋王に勝利しました。
藤井七段は、昨年に続いて朝日杯将棋オープン戦に連覇しました。
藤井七段は高校生でありながら、昨年に続き750万円の賞金をゲットしました。
サラリーマンの年収を1日で獲得しましたね。
朝日杯将棋オープン戦について
朝日杯将棋オープン戦は持ち時間40分のトーナメント形式の棋戦です。持ち時間が切れると1分未満で指さなければならず、持ち時間が30分長いNHK杯のような棋戦です。賞金は2017年から1,000万円から750万円に減額されました。
藤井聡太七段(当時五段)は減額されて初めての優勝者となります。
全棋士、アマチュア選手10人、女流棋士3人が参加する棋戦で、全棋士参加棋戦に該当する棋戦です。
藤井聡太七段の昇段
藤井聡太七段(当時五段)は 第11回朝日杯将棋オープン戦の優勝を受けて、昇段規定により2018年2月17日に六段に昇段しました。3か月後、2018年5月18日に第31期竜王戦5組ランキング戦で4組に昇級したため、昇段規定により七段に昇段しました。
[八段の昇段規定]
- 竜王位1期獲得
- 順位戦A級昇級
- タイトル2期獲得
- 七段昇段後公式戦190勝
「タイトル2期獲得」は、朝日杯将棋オープン戦はタイトル戦ではないので、藤井聡太七段の今回の連覇は該当しません。
タイトル戦とは
タイトル戦とは、竜王、名人、叡王、王位、王座、棋王、王将、棋聖のことを指します。タイトル戦の序列は賞金額なので、最も威厳のある名人位といえども序列は2番目です。
期数でみると棋聖位が最も多いですが、1994年まで年2回開催されていたことによります。
渡辺明棋王は、現在、棋王戦と王将戦を戦っている最中ですが、棋王戦を防衛して王将戦に勝利すると、豊島二冠と同じ二冠保持者になります。
棋戦 | 期数 | 保持者 | 段位 | 対戦棋士 | 対局日 | 賞金 | 次期挑戦者 | 備考 |
竜王 | 31期 | 広瀬章人 | 八段 | 羽生善治竜王 | 2018/12/21 | 4,320 | ||
名人 | 76期 | 佐藤天彦 | 九段 | 羽生善治竜王 | 2018/06/20 | 2,000 | 3期連続 | |
叡王 | 3期 | 高見泰地 | 七段 | 金井恒太六段 | 2018/05/26 | 2,000 | ||
王位 | 59期 | 豊島将之 | 八段 | 菅井竜也七段 | 2018/09/27 | 1,000 | 2冠達成 | |
王座 | 66期 | 斎藤慎太郎 | 七段 | 中村太地七段 | 2018/10/30 | 800 | ||
棋王 | 43期 | 渡辺明 | 九段 | 永瀬拓矢七段 | 2018/03/30 | 600 | 広瀬章人竜王 | |
王将 | 67期 | 久保利明 | 九段 | 豊島将之八段 | 2018/03/15 | 300 | 渡辺明棋王 | |
棋聖 | 89期 | 豊島将之 | 八段 | 羽生善治竜王 | 2018/07/17 | 300 |
日本将棋連盟のプレスリリース
日本将棋連盟のプレスリリースを引用します第12回朝日杯将棋オープン戦 本戦トーナメント準決勝、行方尚史八段VS藤井聡太七段の対局が2月16日に行われ、藤井七段が120手で行方八段に勝ちました。
藤井七段は同日に渡辺明棋王と決勝戦で対局し、128手で渡辺棋王に勝ち、羽生善治九段以来の朝日杯将棋オープン戦連覇を決めました。
藤井七段は第11期より参加しており、本棋戦の通算成績は14勝0敗(1.000)です。
日本将棋連盟
やっぱり羽生は強かった
羽生九段は朝日杯を3連覇しています。(2013~2015)全12回開催のうち5回優勝。(2009, 2011, 2013~2015)
強いです。
2月17日のNHK杯では、豊島将之二冠に勝ち準決勝進出を決めています。
羽生九段はNHK杯10回優勝。
歴代1位の記録保持者。
NHK杯4連覇は歴代1位タイです。
あとがき
渡辺棋王は藤井聡太七段に敗れる前の直近20局で19勝1敗、棋王戦2連勝中、王将戦3連勝中でタイトル2冠が目前に迫っている現在絶好調の状態にあります。そして、永世竜王、永世棋王の資格を持つ棋士でもあります。決勝戦で藤井聡太七段と対局した渡辺明棋王は、自身のブログで一人感想戦をしていました。
「△34歩に対して▲75銀と打つのが唯一のチャンスでした」
藤井聡太七段に勝つチャンスが1つだけあったそうです。
佐藤天彦名人と検討しても1つのチャンスしか見つけられなかったそうです。
そして次のように述べています。
「こっちは全く気が付かないのに相手は全部読んでるってことがあるのかな」
先手番で角換わりを拒否してまで作戦を主張して、相手の対策が十分ではない状況なら少なくとも「指し易い~やや有利」くらいにはなることが多いんですが(それが先手番の有利性でもある) それを互角で乗り切られて、図の▲75銀しかチャンスが無い、なおかつこっちは全く気が付かないのに相手は全部読んでるってことがあるのかな、と(笑)・・・
朝日杯準決勝、決勝。 - 渡辺明ブログ
次のように締めくくっています。
序盤も理解度が深いし、弱点が見当たらないんですが、たまには負けたり苦戦する将棋もあるはずなので、次回までにそれを研究したいと思います。
朝日杯準決勝、決勝。 - 渡辺明ブログ
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