
はじめに
Winaero Tweakerは、Windowsの機能をグラフィカルユーザーインターフェイス(GUI)で直感的に操作できるようにするカスタマイズツール集です。現時点では日本語には対応していません。
Winaero Tweakerを利用すると、Windowsオペレーティングシステムの外観や動作を柔軟に調整できます。これにより、レジストリエディターを直接編集することなく、さまざまな機能を安全にカスタマイズできます。
また、Winaero Tweakerには、プログラムを管理者権限で実行するショートカットを簡単に作成できる「Elevated Shortcut」機能が含まれています。かつては単体ソフトウェアとして提供されていましたが、現在はWinaero Tweakerのモジュールとして統合されています。
本記事では、1年ぶりにリリースされた Winaero Tweaker の更新内容および修正点について紹介します。ダウンロードは文末の「ソフトウェア情報」を参照してください。
主な新機能と修正点
Winaero Tweaker Version 1.64/1.64.1 の修正情報を抜粋します。
- アニメーションを無効化する機能
Windows 11で新しいディスプレイを接続した際に再生されるアニメーションを無効化する機能が追加されました(「Appearance > Disable Display Change Animation」で設定可能)。
- スタートメニューの「おすすめ」セクションを無効化
Windows 11のスタートメニューにある「おすすめ」セクションを無効にできるようになりました。
- 「Ask Copilot」の削除
コンテキストメニューから「Ask Copilot」を削除するオプションが追加されました(「Context menu」>「Remove default entries」内)。
- ドライブアイコンの変更
ドライブ文字ごとにカスタムアイコンを設定できるようになりました。また、「ハードドライブ」の新しいデフォルトアイコンを設定できます(「File Explorer」セクション内)。
- ダークテーマの改善
バージョン1.64で導入されたダークモードが改善され、設定画面のダイアログ(「About」「Reset all tweaks」「Import/Export tweaks」など)を含む全てのダイアログが正しく表示されるようになりました。
- タスクバーオプションの非表示
Windows 11では機能しないタスクバー関連のオプションの多くが非表示になりました(ただし、ExplorerPatcherを使用しているユーザーのために一部は保持されています)。
- Advanced Appearanceのロジックの再構築
Advanced Appearanceセクションのフォント関連のオプションについて、Windows 7の古いレガシーコードを修正し、フォント設定のリセット時にシステムフォントのバックアップと復元を行うようにロジックが作り直されました。
- フォントサイズ
HiDPI画面でフォントが小さくなる問題が修正されました。アプリのフォントを手動で大幅に大きくするオプションが設定に追加されました。
- アイコンのスケーリング
左側の領域のアイコンがHiDPI画面でぼやけて表示される問題が修正され、鮮明になりました。
- Xmouseオプションの修正:バージョン1.64でXmouseを有効にすると無効化できなくなるバグが修正されました。
- 「Disable Windows Update」を変更した後、「Recent Changes」に表示されない問題が修正されました。
- 「Disable Defender」が24H2/25H2で正しく状態を報告し、Tamper Protectionを無効にした際にページが自動でリロードされるようになりました。
- 「Disable Copilot」が誤ったレジストリキーに値を設定していた問題が修正されました。
- 「Inactive titlebar color」がWindows 11およびWindows 10 22H2で正しく適用されるようになりました。ウィンドウのタイトルバーにアクセントカラーが有効でない場合は有効化するようになりました。
- Windows 11で壊れていた「Disable Lock screen」が修正されました。
- XMouseのオプションがWindows 10/11で正しく保存され、即座に適用されるようになりました。また、初期のウィンドウ追跡値が1ミリ秒から1秒に修正されました。
- 最近のWindows 11バージョン(例:25H2)で機能しなくなっていた、ファイルエクスプローラーから「ホーム」フォルダを非表示にする機能が修正されました。
- 「Ads and unwanted app」のメインチェックボックスの状態が正しくなく、すべてをチェック/チェック解除できない、または正しい状態を反映できない問題が修正されました。
- 「Disable Ribbon in File Explorer」のレイアウトのボタンの配置のずれが修正されました。
- 最近のWindows 11バージョン(24H2/25H2)で動作しなくなった、または不要になった古い調整オプション(例:Cortana関連、クラシックなPaintの有効化など)が表示されないように見直されました。
- 「Add copilot to Desktop context menu」が修正されました。CopilotはEdgeのページではなく、スタンドアロンのアプリになりました。
- Windows 11で機能しなくなっていた「Add Snipping Tool to Desktop context menu」が再作成されました。
- Windows 11の「Settings」デスクトップコンテキストメニューが修正されました。
既知の課題/今後の変更
- ナビゲーションペインでOneDriveアイコンを無効にしても再表示される(OneDriveクライアントが復元するため、対策を検討中)。
- 一部の無効化された「テーブル」が白く表示される問題(例:Terminalコンテキストメニューの調整項目)。
- ツールバーアイコンや「Information」ページのアイコンがぼやける問題、および「Disable Windows Update」ページで適切な無効化方法を選択できない問題は、次期リリースで修正予定。
- Windows 11の新しいタスクバーでは、ほとんどのカスタマイズオプションがサポートされなくなったため、将来的に25H2以降ではクラシックタスクバーオプションを非表示にする可能性があります。
UAC
Winaero Tweakerは、ユーザーアカウント制御(UAC)をバイパスしてプログラムを起動することができるショートカットを作成する機能が付属します。
スタートアップフォルダに管理者権限を必要とするプログラムが存在する場合は、UACをバイパスすることで起動処理が中断されなくなります。

Elevated ShortcutでUACをバイパスする方法
UACは、Windowsセキュリティの重要な機能の一つです。スタートアップに登録した信頼するプログラムであってもUACが反応するため、処理が中断するというデメリットがあります。緩和手段としてElevated Shortcutを利用することができます。
ソフトウェア情報
まとめ


Winaero Tweakerは、Windows環境をより自由にカスタマイズしたいユーザーに向けた強力なツールです。従来、レジストリ編集は専門知識が必要で操作ミスによるリスクも伴いますが、Winaero Tweakerを利用することで、複雑な設定変更をGUI操作で安全に行えるようになります。
また、管理者権限でアプリを起動するショートカットを作成できる「Elevated Shortcut」も統合され、利便性がさらに向上しています。2025年12月にリリースされたバージョン1.64では、約1年ぶりの更新として多くの改善が実施され、より快適に利用できる環境が整いました。
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