Windows 10のロールバック期間を60日に変更する方法(最大値)

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LCU: Latest cumulative update|累積的な更新プログラム


Windows 10 v20H2をインストールしたPCで、システム証明書およびユーザー証明書が削除される不具合が発生しています。

2020年9月16日にリリースされたKB4577062(LCU)以降のLCUをインストールしたWindows 10からv20H2へアップデートしたPCが対象です。

公式サイトのアナウンスでは、この問題を回避する方法はWindows 10を一つ前のバージョンにロールバックすることですが、ロールバック可能期間はv20H2インストール後10日です。

10日を経過するとメッセージが表示されます
「お使いの PC は 10 日以上前に更新されたため、このオプションは利用できません。」

(証明書削除の条件)
  1. KB4577062以降のLCUをインストールしている
  2. Windows 10 v1903またはv1909からv20H2へアップデートしている

(意訳)
LCU: Latest cumulative update

Windows10 Version 1809以降から最新のWindows10に更新すると、システム証明書とユーザー証明書が失われる可能性があります。

2020年9月16日以降にリリースされたLCUをインストールしたデバイスかつ、そのLCUが含まれていないインストールメディアからWindows10 v20H2へアップデートする場合に影響を受けます。

これは主に、Windows Server Update Services(WSUS)やMicrosoft Endpoint ConfigurationManagerなどの更新管理ツールを介して古いバンドルまたはメディアを使用して管理対象デバイスが更新された場合に発生します。

これは、最新の更新が統合されていない古い物理メディアまたはISOイメージを使用している場合にも発生する可能性があります。
Microsoft Docs


/Get-OSUninstallWindow

出典:Microsoft Docs

ロールバック期間を延長する方法はMicrosoft Docsで公開されているので、私が検証した結果を掲載します。

(使用するもの)

  1. 管理者権限で起動したコマンドプロンプト
  2. DISMコマンド

/Get-OSUninstallWindow は現在のステータスを調べるコマンドです。

Uninstall Windowの横の数字がロールバック可能日数を表しています。

Uninstall Window : 10
c:\_
管理者:コマンド プロンプトー □ × 
C:\WINDOWS\system32>C:\WINDOWS\system32>DISM /Online /Get-OSUninstallWindow

展開イメージのサービスと管理ツール
バージョン: 10.0.19041.572

イメージのバージョン: 10.0.19042.610

Uninstall Window : 10
操作は正常に完了しました。

ロールバック可能期間を過ぎたWindows 10で実行すると「エラー:1168」を返します。
c:\_
管理者:コマンド プロンプトー □ × 
C:\WINDOWS\system32>DISM /Online /Get-OSUninstallWindow

展開イメージのサービスと管理ツール
バージョン: 10.0.18362.1139

イメージのバージョン: 10.0.18363.1171

エラー: 1168

Element not found.

DISM ログ ファイルは C:\WINDOWS\Logs\DISM\dism.log にあります

/Set-OSUninstallWindow

/Set-OSUninstallWindow はロールバック期間を変更するコマンドです。

Valueの隣ににロールバック期間を整数で設定します。

私調べでは、設定可能な最大数値は60です。

61以上の数字を検証したところ、/Get-OSUninstallWindow の実行結果は10になりました。
Value:60

c:\_
管理者:コマンド プロンプトー □ × 
C:\WINDOWS\system32>DISM /Online /Set-OSUninstallWindow /Value:60

展開イメージのサービスと管理ツール
バージョン: 10.0.19041.572

イメージのバージョン: 10.0.19042.610

操作は正常に完了しました。

まとめ

Windows 10 v20H2のシステム証明書およびユーザー証明書が削除される問題の緩和策。
  1. 20H2のロールバック期間を60日に変更しておく
  2. 変更できるのは20H2インストール後10日まで

すぐに不具合に気がつかない可能性があるので、KB4577062(2020年9月16日)以降にリリースされたLCUをインストールしている環境で20H2へアップデートした時に /Set-OSUninstallWindow を実行しておけばよいと思います。

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