2019年3月1日、KB4482887 (OS Build 17763.348) がリリースされました。
スタンドアロンパッケージは Microsoft Update カタログから入手することができます。
文末にリンクを掲載しています。
KB4482887は最新の servicing stack update (SSU, サービススタック更新プログラム) が含まれています。
SSUとは
Microsoft Technet によると SSUとは OS のインストール処理を担うコンポーネントを更新するプログラムで、更新プログラムのインストール処理を改善するためのプログラムだそうです。一旦インストールするとアンインストールできないようになっています。
Technet
KB4482887 改善点と修正点
改善点と修正点は36項目。私が注目したのは次の項目です。
[Google翻訳]
- 日本語の名前の最初の文字が略語として認識されず、日付解析の問題が発生する可能性がある問題に対処します。
- Microsoft Access 95ファイル形式のMicrosoft Jetデータベースを使用するアプリケーションがランダムに動作を停止することがあるという問題に対処します。
- ボックスエクスペリエンス(OOBE)設定後にWindows Helloに対してUSBカメラを正しく登録できない問題に対処しました。
- 一部のBluetooth無線の周辺機能サポートを有効にします。
- アクセス拒否エラーのために共有フォルダ上のファイルの上書きが失敗する問題を解決しました。この問題は、フィルタドライバがインストールされている場合に発生します。
- 特定のデバイスでWindows用の「Retpoline」を有効にすると、Spectre variant 2の緩和策のパフォーマンスが向上する可能性があります(CVE-2017-5715)。
日本語の名前の最初の文字が略語として認識されず、日付解析の問題が発生する可能性がある問題に対処します
KB4487044(2019/02/13, OSビルド17763.316)をインストールすると日本の元号解析ができなくなる問題が修正されたことを述べたものです。元号の省略形(右側)
- 明治|明
- 大正|大
- 昭和|昭
- 平成|平
特定のデバイスでWindows用の「Retpoline」を有効にすると、Spectre variant 2の緩和策のパフォーマンスが向上する可能性があります(CVE-2017-5715)
関連資料を読んでみると、「Retpoline」は Google が考案した技術でした。2018年 1月上旬 CPU の脆弱性として、Meltdown、Spectre 問題が報告されました。Intel、AMD、ARM など多くの CPU が影響を受けることが判明したので、マイクロソフトは2018年1月にセキュリティアップデートを公開しています。
「Spectre variant 2の緩和策」は、マイクロソフトが 2018年1月に公開したセキュリティアップデートを指しているのだと思います。しかしながらその緩和策はCPUのパフォーマンスを最大で40%低下させる可能性のあるもので、Office アプリケーションに最も影響がでていました。
そして、Retpoline は「Spectre variant 2の緩和策」のパフォーマンスを向上させる技術として Google が開発したものです。Retpoline がアクティブ化されれば Office製品の起動時間が早くなると思われます。
また、KB4482887 をインストールしても Retpoline はアクティブ化されていませんが、近い将来 Windows Update を経由してアクティブ化されるとしています。
ボックスエクスペリエンス(OOBE)設定後にWindows Helloに対してUSBカメラを正しく登録できない問題に対処しました
Windows Hello は、指紋リーダー、照光式IRセンサー、その他のバイオメトリックセンサーを利用して Windows へログインするための認証システムです。マイクロソフトは、各ベンダーがリリースしている認証ソフトウェアを Windows Hello に置き換えようとしているのではないかと思います。
Windows Hello と Windows Hello for Business は区別されているので、過去にメモした [イベントID 359, 360] は無関係だと思われるので復活してこないことを祈ります。
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あとがき
上の画像は Microsoft Update カタログページで KB4482887 を検索した結果のスクリーンショットです。
これまでの経緯から、別の不具合が潜んでいる可能性が高いので、KB4482887 をすぐに適用するのは避けたいところです。
KB4482887 で改善される問題を私の環境に当てはめてみると、インストールする必要はないことがわかりました。
- 日付解析の問題は、関係するレジストリ値を修正済みです。
- Retpoline はインストール直後はアクティブ化されないので、急いで KB4482887 をインストールする理由にはなりません。
- Bluetooth の問題は気にならないのでスルーです。
- Microsoft Access 95ファイル形式の問題は、該当するソフトウェアを所持していないので関係ありません。
External link
対象:Windows 10, version 1809
Windows Server 2019, all versions
Windows Server 2019, all versions
:SC2
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