VPN経由でPCを再起動する方法 (net use xxx)

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VPNについて

VPNはVirtual Private Networkの略字です。
日本語では、「仮想プライベートネットワーク」「仮想専用線」と表記されます。

VPNを利用すると、物理的に離れた拠点を専用線で直接結んだようなネットワークとして利用できるようになります。 拠点間の通信は暗号化されます。


VPNはインターネット上にまるで拠点と拠点が直接接続されているような使い勝手を提供する、仮想ネットワークを構成するための技術です。

市販されているブロードバンドルーターは、VPNサーバー機能がついているものが多いのでセットアップすれば利用できます。

[利用シーン]
  1. 出先から家庭内LANのネットワークデバイスにアクセスする
  2. ネットカフェや駅などのフリーWi-Fiを利用する時に自宅VPNを通す

悪意のある第三者からデータの盗聴や改ざん、情報漏えいなどのリスクを軽減することができます。

この記事は、家庭内LANに接続したPCの電源が入ったまま反応しなくなった時に、外出先から自宅PCをリブートすることができるコマンドの使い方をメモしています。


システム構成

今回の検証で使用したシステム構成は以下の通りです。

ルーターはNTTからレンタルされているHGWを使用しています。

HGW: Home Gate Way、ひかり電話対応ルーター

各機器は次のようにセットアップしています。
  • Windows 7 は製造年月が古く Wake On Lan が利用できないので、休止状態に移行しないように電源オプションを変更しています。
  • HGW は VPNサーバーとして動作しています。
  • Windows 10 は VPN接続がセットアップ済みです。

システム構成
  1. 自宅のPC (Windows7)
  2. ルーター (HGW、VPNサーバー実行中)
  3. 外出先のPC (Windows10)

VPN構成イメージ

遠隔でPCを再起動するコマンド

VPNセッションが有効かつ遠隔操作するPCの電源が入っていることが条件です。

遠隔操作される側のPCについては、次の情報を把握しておく必要があります。従って、DHCPから固定IPに変更しておきましょう。
  • IPアドレス
  • Administrator のパスワード

net use
コマンドプロンプトを起動して以下のコマンドを一行ずつ実行します。

net use \\192.xxx.xxx.xxx\ipc$ /user:administrator *
shutdown -r -m \\192.xxx.xxx.xxx
pause

c:\_
管理者:コマンド プロンプトー □ × 
C:\>net use \\192.xxx.xxx.xxx\ipc$ /user:administrator *
C:\>shutdown -r -m \\192.xxx.xxx.xxx
C:\>pause

上記のコマンドは .bat バッチファイル化すると便利です。

DDNS

DDNS:Dinamic Domain Name System
HGWの「グローバルIPアドレス通知設定」でグローバルIPアドレスを把握することができますが、グローバルIPアドレスが変わるたびにPCやスマートフォンのVPN接続設定を変更しなければなりません。

その煩わしさを解消する手段として、DDNSを利用する方法があります。

DDNSは動的に変わるグローバルIPアドレスとホスト(今回の場合はVPNサーバーであるHGW)を紐づけする仕組みのことです。

私の場合、アイ・オー・データの WN-G300DGR にDDNSサービスをセットアップして利用しています。

あとがき

VPNのメリット
  • 出先から自宅にVPN接続するとradikoのロケーション判定は自宅になります。自宅が大阪の場合、どこにいても大阪の放送を聞くことができます。
  • 自宅のネットワーク機器を出先から操作できるようになります。
  • 出先から自宅のひかり電話の発着信が可能になります。*1

*1 AGEphone などのソフトフォンアプリのインストールが必要です。
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